太陽光発電システムの契約をしてから1ヶ月足らずしてパネル設置工事が始まりました。屋外工事はパネルの設置と「パワーコンディショナ」という太陽電池で発電した電力を実際に使えるよう変換する四角いボックスの設置でした。我が家は昼間誰もいないので屋外の工事は平日にしておいてもらって、屋内工事は土曜日にお願いしました。足場が組まれた日、暗くなってから帰宅すると家の南側半分が囲まれていました。まだその日はパネルはありませんでしたが、あぁ始まるんだなぁという思いと、つい数ヶ月前もこの家は足場に囲まれてたなぁという思いがありました。もし家の建築と一緒にしていたらこのような面倒はなかったのかもしれません。でもきっとそのタイミングであれば太陽光発電をつけることはしなかったでしょう。私には机上の設計図や数字に"住んでいる"という感覚や、生活にかかる対価を感じることができなかったからです。パネルが実際に載った日にはとても不思議な感じでした。薄くて黒いパネルが32枚、我が家の屋根がカタログにある設置例の写真と同じに見えました。

雪は積もっていても日射しのやわらかさは春
早く芽吹くといいなぁ

 そして週末、屋内工事が行われました。これは屋内分電盤の取り付けと配線でした。我が家の壁は木質パネルに外壁と内装の壁紙をはったものなので、配線はパネルの中を通すことになります。正直言って最初は心配でした。というのも木質パネルの内側空洞ではありません。その中に配線はできるのだろうかと思ったのです。とても寒い当日、二人の作業員がこられて外と中をいったりきたり。ドリルとおぼしき音がしたり、指示の声がきこえたり。途中一回、ブレーカーを落とすので家中の電気が止まりました。当然暖房も止まりました。寒いなんて言っちゃいけない。彼らはずっと寒いところで作業してもらっているんだから。そして工事終了のお知らせ。洗面所にはもともとあった分電盤の隣に「太陽光発電」とテープの貼られた新しい分電盤、"運転/停止""環境貢献モニター"などのボタンがあるコントローラー、同じくテープに「太陽光」と書いて貼られたコンセントができていました。作業員の方に補助金交付の申請書等を渡して工事終了。(注:補助金の交付については契約時に(財)新エネルギー財団への補助金の申し込みをしておき、既に予約受付通知を受け取っていました。工事完了後に申請をして正式に受付となります。)私が心配していた配線もちゃんとできてたし、壁紙もきれいに処理されていました。相手はプロですから当たり前でしたね。

リモコン 配電盤 コンセント

 工事が終わっても発電を始める訳ではありません。ちゃんと電力会社と契約をしなければなりません。契約の日は快晴でした。購入用メーター(電力会社に売る電力のメーター)を設置、発電の確認、電力受給の契約、こうして発電開始となりました。その日は半日(5時間)の発電で10kWhでした。この数字が良かろうが悪かろうが、記念すべき初日が晴れてて良かった。我が家が発電所になった日ですから。

 もともと我が家の屋根は黒なのでパネルを載せてもあまり目立つことがありませんでしたが、ご近所にはほとんど見かけないのでやはり気になる方も多いようです。太陽光発電のある家というのは自分自身の意識付けの他にも対外的にイメージを与えます。そんなところからエネルギーや環境にふくらんでいくといいなぁと思います。