SAW CHAINS

素材 || 潤滑機構 || 振動対策




 
 

注油はチェーンとガイドバー双方の寿命に大きな影響を及ぼします。潤滑が悪いと、チェーンやガイドバーそれぞれの寿命を縮め、十分な性能を発揮できません。さらに、作業の快適性や安全性を確保するうえでも、的確な注油を維持することは大切なポイントです。
オレゴンのソーチェーンには、潤滑をより効果的なものにするために特別に設計されたさまざまな機構が組み込まれています。これら機構の採用により、潤滑油の最も効果的な循環が確保されています。 現在オレゴン ソーチェーンには潤滑のために以下の4つの機構が組み込まれています。



ルーブリリンクとは、チェーンのタイストラップに設けられた凹みのことで、オイルの貯水槽のような役割を果たします。オレゴン0.404ピッチ、3/8ピッチ、91タイプチェーン、0.325ピッチチェーンに装備されています。



■利点
チェーンオイルは通常は遠心力によってチェーンから離脱しますが、これをルーブリリンクで捕らえ、そこに貯えます。
貯えられたオイルは、チェーンの回転が遅くなったり停止した際にチェーンのパーツにすばやく浸透していきます。このような、いわば追加注油機能によってチェーンとバーの寿命が延びます。
チェーンのタイストラップは運転中に大きな曲げ圧力を受けていますが、ルーブリリンクの凹みはこの圧力を抑えることによってストラップの強度を高めています。チェーンの強度を持続させ、トラブルの発生を未然に防ぎます。
チェーンの寿命が尽きた時点でもオイルがチェーン表面とジョイントに残っていることは、当社テストでも実証されています。



 ルーブリウェルは、いわば単なる穴ですが、この穴はカッティング・システム全体に多くの利点をもたらしています。ドラ イブリンクの中で被圧が一番小さい領域に位置しており、この穴を開けたことによってチェーンの総重量を軽量化、エンジンと作業者へのストレスを軽減しまし た。最も優れた機能は、バーの全長にわたってオイルを循環させる作用(この機能は、スプロケット ノーズを備えるバーにとって特に重要です)、 およびチェーンがバーの溝の内側で接触し摩擦が発生する部分へのオイル供給を維持する作用です。このように、カッティング・システム全体の潤滑性能を支え る重要な役割を果たしています。



■利点
バーの全長にオイルが循環する。
バーの先端にオイルが十分行き渡る(特に、スプロケット ノーズの付いたバーで重要な効果です)。
ルーブリウェルにチェーンオイルが保持されますので、始動時にチェンソー本体の注油システムが稼動する前の摩擦が減ります。
チェーンの総重量が軽くなるためエンジンのパワー負荷の減少、作業者への負荷軽減になります。



 ルーブリダムは、文字通りチェーンオイルを必要な場所に貯めておくダムです。このダムは、ガイドバーの溝の底部、オイル穴のすぐ後ろに設けられています。



■利点
バーの溝に貯まっているオイルがバーの後端から流出することを防ぐため、バーとチェーンの潤滑効率が高まります。
ルーブリダム装着バーではバーのレールに付着するオイル膜の厚みが通常のバーよりも135%増大するという結果が出ています。(当社製品比)
ルーブリダムが切り粉と破片をオイル穴からそらす働きをしますので、オイル穴の詰まりが少なくなります。
利用可能なチェーンオイルの量が増え、オイル穴の詰まりも減るという2つの相乗効果から、オイル循環機能が全体的に向上します。
切削効率が向上し、バーとチェーンの寿命が伸びます。



 ルーブリジェットは角度をもたせたオイル穴で、バーのオイル穴の詰まりを実質的になくす役割を果たします。これまでの標準的な垂直型オイル穴は、角度のある形状に変更されました。
 ルーブリジェットは、上方(バーの頂上方向)に傾斜しており、前方 (ノーズ方向)に向いています。また、標準的な穴よりも直径を約40%縮小することでチェーンオイルがバーに入る際のスピードを高速化し、運転中に切り粉や破片を穴から放出させる効果を高めました。



■利点
チェーンのドライブリンクの表面がチェーンオイルにさらされる面積が広くなります。オイルがバーの溝に入り込む部分の面積は約5倍に増加しました。
チェーンとバーの注油が改善されることによって寿命が伸びます。
運転中にドライブリンクが切り粉と破片をオイル穴から引き出します。
ルーブリジェットのオイル穴を小さくしたことによって流入オイルの速度が増加しますが、バーの溝に入り込むオイル量は変わりません。
オイルがバーの溝に入り込む速度が5倍に高速化します。
伐倒や玉切りでは、バーのオイル穴への切り粉の詰まりが問題になりますが、切り粉や破片は吹き払われ、80%減少します。
故障や手入れによる作業中断時間が減少します。




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